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eID / CyberPhysical 画像品質チェック・補正ソリューション AQA

カメラ撮影やスキャナで取り込まれた各種画像に対して、目的用途に応じた品質チェックと画像補正機能を提供するソリューション

「AQA(アクア)(*1)」は、カメラでの撮影やスキャナで取り込まれたさまざまな画像に対して、目的用途に適しているかの品質チェックと補正を行うことで、最適な画像取得を実現するソリューションです。

顔画像に特化

顔認証用の顔写真を撮影する場合では、ISO/IEC 19794-5 (*2)におけるベストプラクティスに準拠した項目や指標を利用し、登録用の顔画像として適しているか、品質チェックを行います。顔の位置、大きさ、傾き、明るさ、コントラストなど、補正可能な状態の場合には自動的に画像補正を行い、一定以上の品質を満たした顔画像の取得を実現します。詳しくはこちら >

 

帳票画像に特化

スマホやタブレットで撮影した帳票などの画像をOCRによる入力補助で利用する場合では、対象領域の認識、自動撮影のための対象状態の取得、トリミング、台形補正、クリーニングなどの画像処理を行うことで、OCRエンジンの読取り精度をより向上させることができます。詳しくはこちら >

  (*1) Acquisition and Quality Assessment Series
  (*2) ISO/IEC39794-5におけるベストプラクティスにも一部対応済み

 

AQA for Face – 顔認証向け撮影画像品質チェック・補正ライブラリ –

AQA for Faceは、証明写真、スキャン画像、タブレットやスマートフォン内蔵カメラ、WEBカメラでの撮影など、さまざまな条件で撮影されるID用写真が、国際標準に準拠した顔認証の登録用画像として適しているか、品質のチェックと補正を行うライブラリです。

スマートフォンでのセルフィー撮影の品質チェックと補正

最近では、さまざまな申請がオンラインで行われており、本人確認そのものもオンラインで完結する仕組み:eKYC(electronic Know Your Customer)が増えているなか、スマートフォンで撮影した顔写真を申請することも多くなっています。
セルフィーは、あらゆる条件下での撮影が想定されるため、申請手続きや本人確認に求められる品質レベルで撮影することが難しく、何度も撮り直しが発生するなど、利用者の負担も見過ごせません。
特に、撮影した顔写真を顔認証に使用するためには、一定の品質レベルを満たした顔写真を事前に登録しておく必要があります。その顔写真の品質は、顔認証を使った本人確認の認証精度に大きく影響するため、利用するサービスの信頼性にも影響します。

AQA for Faceはセルフィー撮影に対応、利用者の負担を減らしつつ、顔写真の品質チェックと自動補正を行います。

取得済み顔画像の品質チェックと補正

AQA for Faceは、ファイル化された顔画像に対しても、利用目的に応じた品質チェックと補正を行い、チェック結果と補正後の顔画像を出力します。

AQA for Faceの概要

  • ISO/IEC19794およびICAO Doc9303 Part3のベストプラクティスに準拠
  • クライアント環境に組み込み可能なランタイムライブラリ(*1)
  • 自動補正によるFull Frontal画像は1秒未満で高速生成(*2)
  • 柔軟に設定可能なパラメータ(*3)

  (*1)I/Fや実行環境対応などカスタマイズにも対応可能。
  (*2)Core i5環境で1MB程度のRGB24イメージ処理を行った場合。
  (*3)チェック項目の選択や各項目の閾値の設定が可能。

 

画像品質チェック項目

(*)自動補正可

Photograph Quality
Image Size画像のサイズ
Width To Height Ratio画像の縦横比
Brightness In Face(*)顔領域の輝度
Contrast In Face(*)顔領域のコントラスト
Eye Distance目間のピクセルサイズ
Eye Width(*)目幅(目間距離)の割合
Resolution頭部の幅と目間のピクセルサイズ
Colour Profile顔領域のカラープロファイル
Length Of Head(*)顔の長さ
Width Of Head(*)顔の幅
Natural Skin Colour自然な肌の色
Pixelatedブロックノイズ
Sharpness顔領域のシャープネス
Too Close撮影距離が近い
Too Far撮影距離が遠い
Style and lighting
Pose Angle Roll(*)顔の回転(ロール方向)
Pose Angle Yaw顔の回転(ヨー方向)
Horizontally Centred Face(*)顔の水平位置
Vertical Position Face(*)顔の垂直位置
Frontal Face正面
Frontal FaceTd正面(Travel Documents用)
Closed Eyes閉じた目
Hair Across Eyes目にかかる髪
Red Eye赤目
Shadows Over Face顔にかかる影
Incorrect Background Color正しくない背景色
Busy Background背景
Hot Spots 顔領域のホットスポット
Glasses and head covers
Glasses Tinted Lenses眼鏡の濃いレンズ
Glasses Reflection眼鏡の反射
Glasses Heavy Frame眼鏡の太いフレーム
Glasses Frames Covering Eyes目にかかる眼鏡フレーム
Face Coveredマスクの有無
Expression and frame
Only One Face顔の数
Open Mouth口の開閉

 

具体的な補正例

補正内容:顔の回転(ロール方向)
対象種別:FullFrontal
補正サイズ:OrizinalSize
補正内容:顔の長さ、顔の幅、顔領域の輝度、正面
対象種別:Travel
補正サイズ:Passport

動作環境

  • Windows:Intel Core i processor以上、Windows10(64bit)、.NET Framework4.5以降
  • iOS:iOS14以降
  • Android:Android 7 arm64-v8a(APIレベル24以降)

 

AQA for Documents – 帳票向け撮影画像補正ライブラリ –

AQA for Documentsは、タブレットやスマートフォン内蔵カメラ、WEBカメラを通してドキュメントをデジタル化し、さまざまな企業活動において生産性向上を実現する画像処理ソフトウェアです。

リモートワークの普及により、紙の業務をデジタル化する動きが加速しています。印鑑や原本の在り方が問われるなか、ペーパーレス化やRPAの導入によるDX推進も求められています。そのような状況で、紙の書類、公的身分証明書、IDカード、種類やフォーマット、利用シーンも屋内・屋外さまざまあり、データ化する手順とその方法の難しさ、AIによる分類やOCR精度の頭打ちなど、デジタル化に関する現場での課題が顕在化していないでしょうか。

パソコンのWebカメラやスマートデバイスに付属するカメラを使用してドキュメントをデジタル化すること、その際に、現場担当者が扱いやすいこと、また、AI-OCRやRPAなどでの認識精度が高まるような画像処理を事前に行うことができれば、本来の目的である生産性向上の実現に大きく近づきます。

具体的な補正例

対象認識

撮影対象となる帳票のエッジをとらえて認識します。

台形補正

撮影された画像から対象の領域を切り出し、傾きや台形となっている場合に適切な画像となるよう形状を補正します。

歪み補正

台形補正に加えて、折れ曲がっている書類などの歪みを補正します。

影消し

人目で見ると綺麗に写っていますが、画像全体としては左右で明るさに差があり2値化処理で一部が黒つぶれしやすい画像です。全体を綺麗に2値化処理し、影を消します。

ノイズ除去

コピー防止の地紋などが入った書類画像から、地紋、罫線、ごみデータを除去し、OCRに最適な画像を生成します。

2値化の例

人目で見ると綺麗に写っていますが、画像全体としては左右で明るさに差があり2値化処理で一部が黒つぶれしやすい画像です。
一般的な画像処理で2値化を行った場合、右側に閾値を合わせると左側が黒つぶれとなります。

動作環境

  • Windows:Intel Core i processor以上、Windows10(64bit)、.NET Framework4.5以降
  • iOS:iOS14以降